久留米オステオパシー施術院 院長の近藤です。

本日はとある整骨院で治療を受けた後に症状以外の別の場所が余計に痛くなったという患者さんのお話をしたいと思います。

治療後に背中の痛みと深呼吸のたびに痛む背部痛

この患者様はこたつで寝ていて右腕を下にしてつい寝てしまったとのこと。
起きると右腕の感覚がなかったが30分後には感覚は戻ったが、その後、右腕の痛みが出たので近くの整骨院で3日連続で治療受けたのですが、2回目の後は背中の痛みと深呼吸のたびに痛む背部痛で車から動けなくなったそうです。

主訴とは逆の背中の痛みと背部痛が起きたのです。

3回目の治療後は様子を見ますということで、その整骨院での治療は終了したのですが一向に痛みが引くどころかドンドンと痛みが強くなってその夜はあまり寝れなかったそうです。

その後、私の施術院にメールで連絡をもらい急遽施術を行うことにしました。

整体で余計痛くなった原因とは?

ここで本題ですが、なぜ?治すべきものが逆に悪化したのでしょうか?
これは筋損傷が起きたと考えられます。要は伸びない筋肉に対して過度のストレッチやマッサージを行った事で「筋原線維」が切れてしまったということです。

筋原線維とは?
筋原線維は、筋肉の収縮を担う、非常に細い糸状(幅は約1ミクロン・1/10000)の構造体です。筋肉の細胞(筋線維)の中に多数存在し、まるでそうめんが束ねられているように並んでいます。

痛みが出た・だるくなった・もみごわりは好転反応とよく言われますが、痛みは基本出ません。というか出したらいけないと私は思います。

施術に行って痛みをどうにかしてほしいという患者様の要望とは逆の結果に対して「好転反応」と言われればそうなのかなって思うしかありません。

しかし、行けば行くほど症状が悪化しているのに「好転反応」と思えるでしょうか?私の患者様はこう言っていました。3回で行かなくなったのでそのまま良くなって来なくなったんだと整骨院の先生は思っていると思いますと….。私もそう思います。

今回の患者様は主訴である右側の肩から背部の緊張がありましたし、左側の緊張はさらに強く出ていました。痛くなるのは当然だと思います。

背骨の調整と腰と肋骨の調整をすることで、その場で呼吸が楽になり肩も8割程度まで回復することができました。このまま放置しても十分治って行くと思いますが、気になるなら1週間後に来てくださいと言って帰られました。

やはり施術する側は、治す事はあっても決して壊してはいけません。