久留米オステオパシー施術院 院長の近藤です。
今回は、腰痛が治らないのはある「病気」があったというお話を3つと
自分の意志で足を動かすことのできない患者さんの症例をお伝えします。
腰痛が治らない=病気があるのではないので、その辺はお間違いのないようお願いいたします。
私の施術院には腰痛や肩こりなど様々な症状の患者さんが来られますが、
1人目の患者さんは、うちに来院されている方のお父様になります。
① 70歳・男性・症状は数日前から続く腰痛
70歳の男性で数日前から腰が痛くてどうしようもなくなり、娘さんと一緒に来院。
合計3度の施術をしましたが、施術後は痛みが軽減して楽になるのですが、
すぐに痛みが再発、これが3回続きました。
両足の甲から足首にかけて捻挫した時のように、腫れていた(むくみ)ので「糖尿・心臓系の病気」を
疑ってはいましたが2つとも異常なしとのこと。(本人いわく)
やはり治りが悪いのと、足のむくみが気になることを説明し、病院での検査をすすめました。
血管のつまりと圧迫骨折が見つかりました
病院で検査するとすぐに手術とのこと。心臓の血管が詰まりかけていたと伺いました。
さらに病気はそれだけではなく「腰椎の圧迫骨折」までありました。
手術後は足のむくみもなくなり、腰の方は少し痛むものの以前のような痛みはないとのことを
患者さんから報告がありました。
② 72歳・男性・症状は腰痛
慢性腰痛の患者さんで畑作業をしていても15分くらいで腰が痛くなって作業ができないとのこと。
合計4回の施術を行いましたが、すべていまいちの反応。しかも、施術後は決まって動けないほど
身体がだるくなると患者さんからの電話。
初回の施術後は、体のだるさや眠さなどが起きますが、4回とも動けないほどのだるさは
過去にありませんし、施術中も呼吸が浅く何となく息苦しそうにしています。
この患者さんの場合は2度目の施術後に電話が掛かってきまして、きつくて動けない
とのことなので、私の過去の経験からいろいろとお話をさせて頂き、病院へ行くよう
お伝えしましたが、一向に行く気配が見えません。
そして、4回目の施術が終わり5回目の予約を入れて帰られました。
一週間後の予約の日になりましたが、何も連絡がなくキャンセルに…。
何か嫌な予感がしたので自宅へ電話すると、自身で病院へ行ったとのこと。
肺気腫と悪性リンパ腫が見つかりました
そして、緊急入院になり後で症状を聞いてみると「肺気腫・悪性リンパ腫」が
見つかり、抗がん剤治療を受けているとのこと。
このように、施術後の状態が悪い場合は「病気」を疑う場合があります。
③ 65歳・男性・症状は足を上げることができない
患者さんの紹介で「足が痛い」とのことで診てほしいとの電話をもらいました。
数日後、自力では歩くことができず「担がれて」来院をしました。
話を聞いてみると、数日前にいきなり足が上がらなくなったとのことで、
自分の意志で足を上げることができますか?と私が聞くと上がらないとのこと。
もう、この段階で私が施術したところでどうすることもできないと判断。
病院での検査をすすめました。
脊髄専門の病院で国指定の難病「黄色靭帯骨化症」が見つかりました
数日後、患者さんの奥様から電話をいただきました。
翌日には反対側の足も上がらなくなったそうで、早急に病院へ。
国指定の難病「黄色靭帯骨化症」が見つかったそうです。
この黄色靭帯骨化症の特徴としては、胸椎の部位が骨化しやすく、
その場合は足の症状だけで手の症状は出現しないそうです。
④ 82歳・男性・症状は右肩の痛み
半年前から右肩の痛みがあり、痛めた原因は分からないとのことで来院。
初診の段階で右肩の痛みと両足のむくみを確認。
以下の写真は患者様の許可をいただいて写真を掲載いたします。
写真を見てもらうとわかるのですが、内くるぶし・足の甲から指にかけてむくんでいます。
通常足首捻挫をしないと、腫れることない場所がむくんでいるいうのは、
身体から出る何らかのサインです。
この場合、考えられるのが「糖尿病」「心臓病」が主に考えられる病気です。
循環器内科で「心臓弁膜症」が見つかりました
この患者様は計3度の施術を行いましたが、経過が良くないことと、足のむくみが
引かないことを説明して「循環器内科」に行ってもらうことにしました。
その後、患者様から連絡があり「心臓弁膜症」が見つかり
投薬治療を受けていると電話をいただきました。
まとめ
4つの症例をお伝えしましたが、すべて腰痛(その他)が治らないのは「病気」がある
のではなく、用心の為に病院で検査するという考えを持った方がいいですね。
1年に一回は人間ドックで検査をすれば、もし何かあっても早期で発見できるので
命にかかわることは避けることができます。
病気を見つけるには、常に自分自身の健康な状態を知る必要があります。
不健康な状態であれば、不快な症状があっても気づくことはありません。
健康を失えばすべてを失うということを忘れないでくださいね。